The website of Mari Clothier 執筆・リサーチ・取材・編集 ―― ニュージーランド在住ライター クローディアー真理


アンテナにピピッ! ときた ―― nz ニュース

2010年5月11日

一旦は失われたマオリの球技を子どもたちに

先住民マオリが1800年代の初頭まで、戦士を訓練する目的で行なっていた球技がこのほど復活した。タッチラグビー、ソフトボール、ドッジボールをミックスしたような、この「キ・オ・ラヒ」は、自分たちで採った麻で作ったボールを使用する。

備品を買わずにできる球技の存在を子どもたちに知らしめると共に、プレーを通して、子どもたちは自信と基本的な運動能力を培うことができる。また祖先を大切に考えるマオリの子どもたちにとっては、自分の先代たちのやっていたことを継承することは意義深いことでもある。


2010年 5月8日

この国の子どもの民族性豊か

昨年国内で誕生した6万2,930人の新生児の約30パーセントが「ヨーロッパ系」以外の民族に属するという統計が出、子どもたちの民族性の多様化が進んでいることがわかった。

ヨーロッパ系以外の母親が育児に当たって特に心を砕いているのは言葉。また子どもに祖国の文化とニュージーランド文化の両方のいいところ取りをしてほしいと願っている。

母親をサポートする役割のひとつに助産婦があるが、彼女たちはこうした各民族の文化・習慣を尊重したお産を心がけているという。首都ウェリントンのある助産婦グループはお産に際し、今まで43ヵ国語の通訳を雇ったという。

2010年5月5日

仏博物館のコレクションであるマオリ人戦士の頭部、故国に帰還決定

過去数世紀にわたって、フランスの博物館のコレクションとなっていた、十以上のマオリ人の頭部のミイラが、新しい法律の制定に伴い、返還されることが決まった。

部族内で崇められるべき、精巧な入れ墨を施したこうしたマオリ人戦士の頭部は、18・19世紀に米国・ヨーロッパからやって来た人々が金銭や物品と引き換えに、手に入れ、祖国に持って帰ったもの。現在でも、数百という頭部がこれらのエリアの博物館には眠っているという。

1980年代からニュージーランドはこれらの返還を要求。仏政府がひとつの遺物や遺体でなく、コレクション全体を返還するに至ったのはこれが初めてとなる。


2010年4月30日

小学生も反対運動

政府が現法を改正し、国立公園を含む環境保護区内での石炭や金の採掘を行なえるようにする意向であることに対し、「この国ならではの貴重な生態系を破壊する」と、それに反対するデモに5万人が集まるなど、現在国民の多くがそれを阻止しようとしている。

クライストチャーチに住む、11歳のアルフィー・ジラードくんとミーガン・スネルさんはそのために、学校の始業時間前、昼食の時間、そして放課後に校門の外で署名集めを決行。350人分の署名を集め、それを添えた請願書をエネルギー資源省大臣であるジェリー・ブラウンリー氏に送ることにしている。大臣はこれに関してコメントしていないが、彼のスポークスマンはこの請願書が法改正の内容に加味される可能性があるとしている。


2010年4月29日

子どもたちが子どもたちを助ける

北島のオークランドとノースランド地方の学校を対象に、クラス単位で応募できる、不動産会社主催の童話コンテストが行なわれ、今年の優勝者が先ごろ発表になった。

北島のプエコヘにあるワイアウ・パ小学校の7・8年生が手がけた、今回優勝を射止めた童話は同社の負担で出版・販売され、その収益金はすべてスターシップ・チルドレンズ・ホスピタルの基金に寄付される。コンテストに応募する子どもたちは、自分たちの童話が出版されるという夢を実現できると同時に、自分たちと同じような年齢の、病気の子どもたちを助けることにもなる。毎年優勝の童話が同基金にもたらす金額は3万ドル(約200万円)にも上る。


2010年3月14日

オーストラリアの7番目の州にニュージーランド?

TVNZにより、オーストラリア、ニュージーランド両国民に対して初めて両国が合併することに対してどう考えるかという調査がこの度行なわれた。調査対象となった両国1,000人のうち、キーウィの71パーセントが、またオーストラリア人の52パーセントが両国の合併を良しとしない結果が出た。

その一方でニュージーランドの一般市民はもしオーストラリアと一緒になったら、経済的には有利になると考えていることも明らかになった。オーストラリアとの合併は避けられないものであり、それは時間の問題と考えているニュージーランドの政治家もいるが、今のところ両国の政治家の大半はお互いの国の経済協力をより密にしていくという方向性をとることで一致している。



2010年3月2日

電子出席簿に4万ドル


過去5年間減少のきざしを見せない無断欠席する児童・学生の数は日に約3万人。そのうち2,500人はまったく学校に行っていないといわれている。この問題を解決するために、無断欠席している子どもに目を光らせる係員を設けるなどの措置が今まで取られてきたが、それをさらに強化させるために、教育省は学校に出席簿を電子化させるように指導。それに4万ドルの予算をつぎ込むことを発表した。

電子出席簿で欠席とされると、それが自動的にテキストとして携帯電話に、またEメールに送られ、親は自分の子どもが無断欠席していることを知らされるという仕組み。しかし一部では、子どもが学校に行かないのは親がそれを黙認しているからとする声もあり、出席簿を電子化すれば無断欠席が防げると考えるのは時期尚早なよう。

学校に行かない2,500人のほぼ全員が犯罪を犯し、未成年裁判所に出廷することになるほか、そうした犯罪が行なわれるのは学校の授業時間中となっており、無断欠席を防止することが、そのまま犯罪の防止にもつながっていることを示している。

2010年2月24日

世界的にも認められた、環境に優しいアトラクション

「Green Travel List 2010」は英国の有力紙、ガーディアン紙による、環境と地元コミュニティに貢献している旅行関連団体を挙げたリスト。ここにリストアップされた75軒のひとつにニュージーランドのウェリントンにあるエコ・サンクチュアリー、ジーランディア(前カローリ・サンクチュアリー)が選ばれた。

世界中の200以上の旅行関連団体にアンケートをとり、二酸化炭素排出量を減らすことや水の節約に努力しているか、またごみ処理に前向きに対処しているかなどを審査した。フェンスに囲まれていながらも、ニュージーランド独特の生態系を維持するジーランディアでは、ビジターは実際にどのような保護活動が行なわれているかを目の当たりにすることができ、より絶滅の危機に瀕する動植物の大切さを知ることができるようになっている。

ジーランディアに関する詳しい情報は→

2010年2月15日

小学校での宿題禁止、全国に広がるか?

ウェリントンにある小学校で「宿題はなし」という新しい試みが始まった。これはオークランド大学による「子どもたちの学習面で、親が助けられることは何か」というリサーチの結果、「宿題」が100の事柄のうち88位という下位にランキングされたことを受けてのこと。

宿題を通してではなく、親子の会話を含むそのほかのことを通した、学問へのアプローチをすることを目的としていると校長は説明する。子どもによっては放課後の習い事などを済ませた上での宿題はストレスになり、かえって本人の学習に悪影響すらあると考えられている。また、子どもの宿題を見てやることを負担と考えている親もいるという。

しかし、このままでは宿題をすることが義務付けられる高校に行った際にマイナス面が現れるのではないかと懸念する親の声もある。この試みは年末に見直され、この先も宿題なしでいくかどうかが検討されることになっている

2010年2月11日

入院患者へのペットの訪問解禁に


オークランドのスターシップ・チルドレンズ・ホスピタルの一角に簡単に消毒処理を行えるエリア、「エラズ・カドル・コーナー」がオープンした。ここで長期入院している子どもたちは、大好きなペットと会えるようになる。

このエリアを設けるきっかけとなったのは、7年前に脳腫瘍のため、同病院に入院していた5歳の少女エラちゃんがどうしても会いたいと、ペットをこっそり持ち込んだことにある。この少女の死後もその母親が中心となり、資金集めをし、オープンに至った。

子どもとペットの精神的なつながりは濃いもので、入院していて長い間ペットに会えないことで悲しい思いをしている子どもたちの心の支えになると、歓迎されている。


2010年2月9日

人ひとりに対し、ウシ1頭

ニュージーランドはヒツジの数が人口より多いことで有名だが、ウシの数もヒツジに追いつきつつある。一時は人ひとりに対し、ヒツジが20匹を数えたが、現在ではひとりに対し、8匹以下。それに対し、ウシの数、特に乳牛の数が増えており、ひとりに対し、乳牛1頭までになっている。

ウシは現在580万頭が飼育されており、1989年に比べ76パーセント増となっている。ヒツジを飼うよりウシを飼った方が利益が出ることから、こうした傾向が見られる。


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